VTuberの案件配信・PR配信の見分け方:PR表記、プラットフォームの開示機能、ステマ規制
最終確認日:2026年10月29日
ゲーム会社をはじめとする企業は、新作の宣伝のためにVTuberと協力することがよくあります。こうした配信は業界のごく普通の取り組みの一つで、楽しんでいるファンも多くいます。案件配信の見分け方を知っておくと、自分が何を見ているのか、なぜあるゲームや商品が取り上げられているのかを理解しやすくなります。このガイドでは、有料プロモーションを示す表記とプラットフォームの機能を取り上げます。ルールの詳細は変わるため、下に挙げた公式ページを確認してください。
案件配信とは
案件配信またはPR配信とは、企業が、VTuberに自社のゲームや商品を取り上げてもらう見返りに、報酬、無償の商品、そのほかの利益を提供している配信のことです。新作の有償プレイ、先行体験の配信、ブランドが主催するイベントの配信、関係のない配信のなかでの宣伝としての紹介などが含まれます。ゲームのコラボは別のものです。二人のクリエイターが一緒にゲームをするだけでは、必ずしも案件とは限りません。コラボは事務所やゲームの発売元が告知することがありますが、報酬が関わっているかどうかが見えるとは限らないので、推測ではなく表記を頼りにしてください。
日本でよく使われる表記
日本では、案件のコンテンツには、#PRやPRという語のほか、広告、提供といった似た表記、またはゲームが発売元から提供されたという注記が付けられていることがよくあります。これらは一般的な慣習であり、公式の一覧ではなく、具体的な書き方はクリエイターによって異なります。表記は、配信のタイトル、説明欄の冒頭の数行、SNSの告知投稿などに現れます。長い説明欄の下のほうにあるリンクのなかにしか表記がない場合は見落としやすいため、説明欄の冒頭と固定コメントを読んでください。
YouTubeでの開示
YouTubeには、クリエイターが動画にブランドコンテンツが含まれることを示すための設定がYouTube Studioにあります。YouTubeヘルプによると、この設定をオンにすると、動画の冒頭に開示ラベルが表示されます。このラベルは、有料の商品プレースメント、スポンサーシップ、推奨、そのほかの商業的な関係を対象にしています。視聴者向けのYouTubeのヘルプページには、この開示はクリエイターがYouTubeにブランドコンテンツがあると伝えることによって行われると補足されています。ヘルプページには、YouTubeがすべての動画を独自に確認しているとは書かれていないため、ラベルがないからといって配信が無報酬であることの証明にはなりません。YouTubeは、クリエイターとブランドのパートナーに、適用される法律を守る責任があるとも述べています。
Twitchのブランドコンテンツ
Twitchでは、有料プロモーションを行う配信者は、配信情報のブランドコンテンツの設定を使います。このポリシー更新を伝える記事によると、視聴者には配信に「有料プロモーションを含む」というメッセージが表示されます。Twitchのヘルプセンターには、認められる形式とカテゴリを含む最新のポリシーが載っているため、詳細はそのページを確認してください。
日本のステルスマーケティング規制
日本では、2023年10月1日から、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)に基づいて、ステルスマーケティングが規制されています。ある法律事務所の解説によると、事業者が制作または支援したコンテンツのうち、一般の消費者がその事業者の広告であると分かりにくいものは禁止されます。広告、プロモーション、PRのような明確な表記は認められ、不明瞭な表現や、小さすぎる、薄すぎる文字は不十分とみなされる場合があります。解説には、主な責任は商品を販売または宣伝する事業者にあること、インフルエンサーは罰則の対象にならないこと、ただし事業者が投稿に関与している場合は事業者自身の表示として扱われることがあることも書かれています。具体的な内容は日本の消費者庁に確認してください。このガイドは法的な助言ではありません。
案件配信の見分け方
- タイトル、説明欄の冒頭、固定コメントを読み、PRやスポンサーの注記がないか確認する。
- YouTubeでは、動画の冒頭にある有料プロモーションのメッセージを見る。
- Twitchでは、配信に表示される「有料プロモーションを含む」というメッセージを見る。
- 配信を告知するタレントのSNS投稿を確認する。PRのタグがよく付けられています。
- ゲームが、事務所全体が同じ時期にプレイしている発売直後の新作かどうかに注目する。このパターンはよくありますが、あくまでヒントであり証拠ではありません。
- 表記がなく判断に迷う場合は、チャンネルが用意している方法で問い合わせるか、単に宣伝の可能性があるコンテンツとして受け止める。
案件と誠実さ
案件配信だからといって、感想が偽物ということではありません。多くのVTuberは、受ける依頼を自分で選び、好きではないゲームを断ることもあります。同時に、有償のプレイには、通常、発売時期の指定、話すべきポイント、内容の制限といった条件があるため、ゲームを買う前に、複数の情報源で感想を見比べるのは理にかなっています。ストアページのレビュー、独立した報道、同じゲームの案件ではない配信が参考になります。
切り抜きや投稿を共有するとき
案件配信の切り抜きを共有したり、投稿を書いたりするときは、事務所のファンコンテンツのガイドラインに従ってください。自分の投稿を公式の告知のように見せないようにしましょう。投稿の見返りにブランドから何らかの利益を受け取る場合は、各国の広告規制当局のガイダンスなど、お住まいの国のルールに従って開示する必要があります。
ルールの変更に注意する
開示のルールやプラットフォームの機能はときどき更新されるため、最新の公式ページを頼りにするのが最善です。プロモーションの開示が不十分だと思った場合は、VTuberを公の場で非難するのではなく、プラットフォームの報告機能や関係する当局の問い合わせフォームを使ってください。多くの場合、表記がないのは単純な見落としで、礼儀正しく指摘されればクリエイターが修正します。
関連ガイド
出典
- YouTube Help: Add paid product placements, sponsorships & endorsements
- YouTube Help: Watching videos with paid product placements, sponsorships & endorsements
- Gigazine: Twitch branded content policy report
- DLA Piper: Consumer protection in Japan, new law prohibits stealth marketing
確認者 WVR Inoue on 2026年10月31日. See our 編集方針.
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